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修了生メッセージ

サイマル・アカデミーを選んだ理由を教えてください。

やはりその知名度です。社内で通訳や翻訳の経験は積んでいましたが、本格的に勉強したことがなく、全て自己流だったため、リサーチの仕方や適切な表現の選び方に自信が持てないことがありました。

また、自己流の場合どうしても自分のいる業界でよく使う表現や言葉しか学べないような気がしていました。いつかきちんとしたところで系統立てて勉強したいという思いがあり、それなら素人の私でも知っているサイマルに入るのが一番かなと思い入学しました。

大脇さんは現在通訳者養成コースを受講されていますが、受講しようと思われたきっかけは?

最初は、訳したものが後に残る翻訳の方がいいと考えたのですが、学ぶうちに、後に残るが故の怖さを知ってしまい・・・というのは冗談ですが、「静」の翻訳を学んでいくうちに、「動」の通訳を学びたいと自然に思うようになりました。

また、もともと中国語の美しい旋律と言いますか、リズムが大好きで、中国人同士の会話はいつまででもうっとりと聞いていられるほどです。そのような、ネイティブに近い中国語を自分でも話せるようになりたいという気持ちはずっと持ち続けています。何より、通訳ってやっぱりかっこいいなという単純な動機でもあります。

サイマル・アカデミーの授業で翻訳のお仕事に活かされていることはありますか?

原文に忠実でありながら、自然な日本語、自然な中国語に訳すということです。通訳にも翻訳にも言えることですが、どちらも理解できるために、どうしても原文の表現に引きずられて、意味は分かるけれど、どことなくぎこちない訳文になってしまうことがあります。

訳した後の見直しはもちろんですが、その時にできるだけ「中国語を知らない日本人の目」、「日本語を知らない中国人の目」を意識して、原文の「言葉の変換」を行うだけでなく、自分の頭で「発想の転換」を行うことで、より自然な表現になるよう心掛けています。

また、受講当時のクラスメイトで作ったグループチャットは、今でも訳に困ったときに助けてくれる貴重な存在です。

大脇さんが修了後から現在までに携わったお仕事

  • ニュース記事の中日翻訳
  • 美術関連書籍14巻の中日翻訳
  • 絵本の中日翻訳 大型商業施設の紹介文の日中翻訳
  • 企業概要・プレスリリースの日中翻訳
  • 日中青年交流活動関連資料の中日翻訳
  • 病院の健康診断書の日中翻訳
  • 自動車関連国家規格の中日翻訳の校閲 など

「苦労した」または「やりがいを感じた」など、印象に残っているお仕事はありますか?

一時期、中国のニュース記事を毎日コンスタントに訳出する仕事をしていました。医療現場の最新技術から遺跡の発掘まで、ありとあらゆる内容を数時間以内に訳さなければならず、毎日緊張の連続でしたが、様々な業界の新しい情報に触れることができ、世界が広がったような気がしました。その仕事を受けなければ、一生使うことのない言葉や、一生知ることのない世界に触れられることが、翻訳の大きな魅力の一つだと思います。

また、ただ字面を追うのではなく、「翻訳」という作業を通じてインプット・アウトプットを行うため、自分の中に深く残ります。小説を読んだり、映画を観たりするのとはまた違った疑似体験です。翻訳作業中は、集中して周りの音が聞こえなくなるため、それを傍で見ている娘からは、よく「ママが世界に入った」と言われています。

今後の目標を教えてください。

翻訳も通訳も柔軟にこなせるようになりたいです。私にとって、翻訳は日々のトレーニング、通訳は試合本番というような位置づけで、トレーニングを怠れば試合には負けますし、試合がなければトレーニングに張り合いも出ません。

また、コロナ禍で通訳の仕事が激減した時、生活の支えになったのは翻訳案件だったため、そういう意味でも、両方できるに越したことはないと思います。翻訳と通訳、両方を続けることで、両方の力を常にステップアップさせていきたいです。

大脇小百合さん

サイマル・インターナショナル登録翻訳者

大学の第二外国語で初めて中国語に出会い、卒業後は中国西安へ。2年間の語学留学を経て、西安外国語学院と北京科技大学で日本語教師を務める。帰国後、中国国営企業の日本法人に入社。社内通訳・翻訳、中国国家規格セミナー通訳、各種視察団のアテンド通訳等を12年間勤める。2018年にサイマル・アカデミー中国語翻訳者養成コースに入学。翌年修了し、サイマル・インターナショナルの翻訳者に登録。現在はフリーランスとして活動中。