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訳者メッセージ

長田綾佳さん

2冊の翻訳書について

このたび、『藤本壮介 建築作品集』『名作モダン建築の解剖図鑑』の2冊を翻訳させていただきました。

『藤本壮介~』は、国内外で大活躍中の建築家、藤本壮介氏のプロジェクトを写真や図面などで紹介する作品集です。

オーディションを経て、まずこちらの本の翻訳をさせていただきました。もともと建築に興味はありましたが、専門的な勉強をしたことも仕事で関わったこともなかったので、リサーチには相当時間をかけました。関連書や用語集を読み込み、見に行ける建物には実際に足を運びました。文字情報だけでなく写真や図なども参照して内容の裏を取りながら翻訳を進めました。感情表現などは少なくシンプルな文が多かったため、そういう意味では初めてのお仕事として本書の翻訳の機会をいただけたのはとても恵まれていたなと感じます。

『名作モダン建築~』は、1950年以降の世界中の名作建築をイラストで解説している本です。『藤本壮介~』の翻訳作業後にこちらのお仕事をいただきました。担当の編集者さんが1冊目とは別の方だったので、文体や言葉遣いのリクエストもまったく異なり、また違った難しさがありました。

サイマルで学んだこと

サイマルの翻訳講座で学んだことの中で特に印象に残っているのは、自分の訳文を客観的に見ることの大切さです。見直しの期間を十分に取り、必ず一定期間訳文を寝かせてから再度読み直すよう先生方からアドバイスをいただきました。実際、自信満々で訳していた文章でも、時間を置いてから読むと誤訳や悪文が山ほど見つかり、愕然とすることが多々ありました。また、受講時に「文が冗長」と指摘を受けることも多かったので、無駄な要素を省いてシンプルな文を作るように心掛けました。

どちらの本も苦労しましたが、実物を手にしたときは感無量でした。学生の頃からの夢をかなえることができたのは、サイマルの先生方のご指導のおかげです。あらためて感謝いたします。講座受講生の方で建築にご興味がある方は、どこかで見かけたら手に取っていただけると幸いです。

長田 綾佳さん

プロフィール

東京外国語大学外国語学部卒業後、会社勤務を経て、2015〜17年に翻訳者養成コース(産業英日、出版英日)を受講。17年から出版翻訳、18年から実務翻訳の仕事を開始。