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受講生メッセージ

サイマル・アカデミーを受講したきっかけ

海外赴任によりライティングの重要性を痛感しました。赴任先は多様な国籍の職員がいる職場であり、日常業務の会話、各種打ち合わせ、出張等も含め、当然英語は必須でした。
よく言われることですが、会話であれば、通じていなければその場で言い直したり、理解できなければすぐに聞き直したりすることができます。しかし、文書やメールでは少し異なります。事前にある程度英語力の準備をしていたものの、そのような職場において、ライティング能力の重要性を痛感しました。
この海外赴任後、ライティング能力の向上のため、翻訳者養成コースを受講しました。

授業を通して身についたこと(スキル面)

実践的な課題を通じて、ライティングに関する自信を高めることができています
授業の取り組みの一つに、授業中に翻訳を行う課題があります。これは、新聞記事等の和文に対し、各受講生が授業中に訳した英文を提示するものです。提示した英文に対して他の生徒から提案・意見を受けて、どのように修正・更新するかを議論します。そして最後に先生から、それらに対してのコメントを受けます。

この課題はかなり実践的なもので、実際に職場等で英語を使う場面において、無意識にこの課題のプロセスと同じような考え方となり、「ここは、以前の授業で指摘されたところだな」、「もっと適切な表現があったはずだ。もっと調べよう」と自然に自問することができ、自信につながっています。
 
また、授業のポリシーとして、意味を重視(focus on meaning)しつつ、原文の意味をゆがめない限り英語表現に一定の自由度(leeway)が認められています。これもとても役に立っています。授業において一定の自由度があるからこそ、先生からの提案はもちろん、他の受講生からの意見も含めて、様々な表現に触れることができます。
これが、状況に応じて表現を使い分けられる能力の習得につながっていると感じます。

授業を通して身についたこと(心構え)

翻訳やライティングに限った話ではないかもしれませんが、タイムマネージメントはとても重要であり、特に心がけています。
原文の理解、関連事項の調査、訳文の作成、そして、作成した訳文の確認や推敲等、いずれも深く対応しようとすれば、それ相応の時間が必要になります。専門的な内容や込み入った表現のある原文の場合は尚更です。
毎週の翻訳課題に対し、日々の生活の中で時間を見つけつつ、限られた時間との折り合いをつけながら、その時点の自らの能力で最大限の成果を出せるように心がけています。
 

印象に残っている授業内容や先生からのアドバイス

一つ目は、対象となる分野への興味の重要性です。
翻訳やライティングの能力向上のためには、翻訳先の言語(英語)で書かれた文書をしっかり読み、幅広い表現に触れることが能力向上に資する要因の一つだと思います。第二言語としての英文をしっかり読み込むためには、それぞれの分野特有の表現や専門用語の理解のみならず、根底にある背景知識等が必要となります。
しかし、幅広い分野でそれらを深く追及するのは時間的な面からも困難ですし、興味を持っている分野でなければ、気持ち的にもなかなか継続しにくいと思います。
授業では、新聞やビジネス誌等に良好なソースにおける記事から、企業のIR関連文書まで、幅広い分野においてタイムリーな内容の文書が取り扱われます。これらを通じて、様々な分野への関心を高めることができると思います。

二つ目は、日本語を母語とする場合の強みの発揮です。
理想的には第二言語から母語への翻訳が適しているとされる中、日本語を母語とする場合には英日翻訳の方が適しているのかもしれません。しかし、日本語の原文を十分に理解できるという点では、日英翻訳でこそ強みを活かせるはずです。
先生からは、込み入った表現や直訳で通じにくい言い回しについては、まず、理解されやすい日本語表現に言い換えたり日本語で表現を補ったりしてから英訳をする、とのアドバイスをいただいています。
このような日本語での言い換え等は、まさに、日本語を母語とする場合の強みです。例えば、先日授業で使われた女性活躍関連の新聞記事の見出しに、「おじさん企業」という言い回しがありましたが、どのように英訳すれば、読み手にとってわかりやすいでしょうか。
 

今後の目標

授業で培ったライティングの能力は、スピーチ原稿、各種プレゼン資料、挨拶原稿、日々のメールを含め、様々な文書の作成に幅広く応用できるものです。
どのような英文であっても自信をもって書ける能力を磨くことによって、より一層の充実感を感じながら日々の仕事を進めていきたいと考えています。