受講生・修了生の声修了生メッセージ

サイマル・アカデミーに入学したきっかけ

銀行員時代に出向先で経済関係の英文レポートを日本語に翻訳する機会がありました。そのときの上司から、翻訳の奥深さや分かりやすい訳文を作ることの重要性を教わるうちに翻訳の世界に魅了され、銀行退職後翻訳者をめざすようになりました。

大学時代に通訳者をめざしている友人が、サイマル・アカデミーで通訳の訓練をしているということを聞いたのが始まりで、同じように翻訳も教えてくれるだろうと考えたのがきっかけです。

現場で活きているアカデミーでの学び

当時の産業翻訳コースの日英プロ科で学んだことが今もとても役立っています。官公庁の白書や株主向けレポートの日英翻訳が主な宿題だったのですが、提出した訳文が後日、英語ネイティブ講師から真っ赤に添削されて戻ってきたのを思い出します。名詞ひとつに対しても冠詞の有無、単数形と複数形の使い分け、最適な前置詞は何かなど、英語ネイティブではない私にとっては注意がなかなか行き届かない部分が添削されていました。そうした指摘をすべて自分のものにするために、添削箇所ごとに①添削前②添削後③注意点の3つを横一列に並べたExcelシートを作りました。今でも自身の英文が正しいか迷った際に、このExcelを参考にしています。

講師からの添削を確認すると、一定の長さの英文になるとかなりの頻度でコンマを入れたり、ピリオドを入れてセンテンスを区切ったりすることが多いという気づきがありました。英語ネイティブからみた読みやすい文章について学ぶことができたのも良かったです。

受講時に行っていた勉強

銀行員時代から日本経済新聞を丁寧に読む習慣があったのですが、産業翻訳コースに通うようになってから、さらに丁寧に読み込むようになりました。疑問に思う言葉があっても、銀行員時代は忙しくて詳しく調べる余裕がなかったのですが、今は辞書や専門誌で調べるようになりました。
英日翻訳をする際に最適で自然な日本語を使う必要があるのですが、日本経済新聞の筆者はプロの日本語ライターなので、毎日丁寧に読むことで自然な言葉が徐々に出てくるような気がしています。

日本経済新聞の英語版、日経アジアの有料購読も当時からしており、現在も続けています。日英翻訳の際に英語ネイティブではない私が最適な表現を出すための良い訓練になっています。また、アカデミーの宿題は、土曜日か日曜日のどちらか丸一日使って行っていました。

クラスメイトから受けた刺激

クラスメイトと話すことで、自分ができていないことに気づかされ、様々な翻訳作業についても知ることができました。
FOMC(Federal Open Market Committee:米連邦公開市場委員会)の政策決定会合がある度に発表される報告書を読んでいるクラスメイトがいました。
私も一度目を通したところ、金融市場レポートの筆者がしばしばFOMCの報告書を引用していることに気がつきました。この報告書を読んでいないと翻訳をする際に金融市場レポートの本来の意味が理解できないと思い、それ以降は年8回開催されるFOMCの報告書に目を通すようにしています。

翻訳者登録について

2012年に銀行を退職後、サイマル・アカデミーの産業翻訳コースを受講しました。その後サイマル・インターナショナルに翻訳者として登録し、2013年からサイマル・インターナショナルのインハウス翻訳者として、日英・英日の校閲・翻訳を始めました。コロナ禍前は社内にコーディネーターと翻訳者がいたため、用語の確認やお受けする案件のスケジュール調整などのやりとりも対面で行うことができ、便利な面はありました。

日々のタイムマネジメント

複数のコーディネーターと連絡を取り合って仕事をしているため、決まったスケジュールはなくその時々で変わってきます。
スケジュールに空きがある際は、日本経済新聞の英日翻訳コラム'Step up English’(現在は毎週土曜日夕刊に掲載)を読んで自習していることもあります。コーディネーターから依頼された仕事はなるべくお受けしたいと思っているので、自分のスケジュールの空き状況をコーディネーターのみなさんにこまめにご連絡するようにしています。

これから翻訳者をめざす方へ

翻訳者は日本語であれ外国語であれ、言語のガーディアン(守護者)だと思っています。言語は日々生まれて、あるものは残りあるものは淘汰されてなくなってしまうものです。長い年月を経て定着した正統派の言語を訳文で使い、読者にとって誤解のない分かりやすい訳文を紡ぎだして、より成熟した状態に言語を高めるというような、言語のガーディアンになってほしいと私は思っています。

杉山さんの受講クラス

産業翻訳 日英プロ科