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英語にも訛りがある?訛りのある英語に対応するには

英語の訛りについて

英語は世界中の様々な国で話されている言語ですが、国によっては地域独自の訛りがあります。

例えば、シンガポールで使われている「シングリッシュ」と呼ばれる英語もそのひとつで、文末に"lah(ラー)"という言葉をつける、動詞を変化させないといった独自のルールで言語が成り立っています。またインド訛りといわれる英語「ヒングリッシュ」では、Rを巻き舌で発音する、THをDの音で、WをVの音で代用するといった独特な発音が多用されているのも特徴です。

同じ英語圏の国であっても、アメリカやイギリス、オーストラリアではそれぞれ違う特徴があります。イギリス英語は地域や階級などによって発音やイントネーションなどが異なります。オーストラリアで話されているオージーイングリッシュは、イギリス英語を基本としていますが、"a"が「エイ」ではなく「アイ」と発音されるなど、独自の訛りが入っています。

またアメリカ英語とイギリス英語は同じ単語でも異なる意味で使われているものが多いようです。例えば、"football"はアメリカ英語で「アメリカンフットボール」、イギリス英語では「サッカー」を意味し、"chips"はアメリカ英語で「ポテトチップス」、イギリス英語では「フライドポテト」を意味します。

各地域によって、英語の訛りが入ってしまう理由

ではなぜ、地域によって英語の訛りが存在するのでしょうか?現在英語はおよそ60カ国で公用語として使用されています。その中には、以前別の言語を母国語として使っていた国も多く、英語の訛りはその国で元々話されていた言語の影響を大きく受けています。

英語学習者の中には、「正しい英語の発音を身につけたい」という人も多いのですが、同じアメリカ英語であっても西海岸と東海岸、南部地域とでは訛りが異なり、イギリス英語の場合も地域によって発音やイントネーションが全く異なるので、「正しい英語の発音を身につける」というよりも、自分が使う頻度の高い英語を身につける方が自然なのかもしれません。

 

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訛りのある英語に対応するには

通訳者や翻訳者として仕事をする場合、様々な国の英語を訳すことになります。ヒングリッシュやシングリッシュをはじめ、訛りの強い英語に対応するには、どのような準備をしておけばよいのでしょうか。最も大切なのは、異なる地域の英語にできるだけたくさん触れるということです。

ドラマや映画などはもちろんですが、例えば学術、エンターテインメント、デザインなど様々な分野の人がプレゼンテーションを披露する番組"TED"は、異なる訛りに触れられる大変優れた教材だといえるでしょう。また、書籍の朗読や音声CDとテキストがセットになったオーディオブックなどでも自分のレベルに合わせていろいろな英語に触れることが可能です。

CNNやBBCなどをはじめとする海外のニュース番組も、アナウンサーは標準的な英語を話していますが、ニュース内で登場する人たちは多様なため、その国特有の言い回しや、同じ単語でも意味や綴りの違いを学ぶのにぴったりの教材だといえます。

例えば、"I have a doubt."という英語を耳にすると、「何かを疑っている」と受け取るのが一般的ですが、これがヒングリッシュでは"I have a question.(質問があります)"という意味で使われています。また色を意味する「カラー」という単語は、アメリカでは"color"と綴るのに対し、イギリスでは"colour"と綴ります。

海外の番組を見たり、英字新聞や洋書を読んだりすることによって、その国で実際に使われている独特な英語に触れらます。