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本の翻訳をする「出版翻訳者」とは

本の翻訳をする「出版翻訳者」とは

世界の様々な言語で書かれた出版物を日本語に翻訳する「出版翻訳者」。雑誌や書籍など扱うジャンルは幅広く、書籍によっては「訳者」として自分の名前が残るものもあるため、翻訳を勉強している人たちにとって、目標でもあり憧れの仕事でもあるでしょう。そこで今回は、出版翻訳者の仕事内容や必要なスキルについて、詳しく解説していきます。

出版翻訳者とは


「出版翻訳者」というのは、外国語で書かれた海外の出版物を日本語に翻訳する人のことで、ジャンルは大きく以下の2つに分類することができます。

フィクション

文芸やミステリー、SF、ロマンスといったいわゆる小説のことで、出版翻訳のなかでも特に人気が高いといわれるジャンルです。海外小説をはじめ、絵本、中高生を対象としたヤングアダルトなども含まれます。例えば、昔から多くの人に読まれているアガサ・クリスティの長編推理小説「そして誰もいなくなった」や、カナダ人作家モンゴメリの永遠の名作「赤毛のアン」、最近では、世界中で社会現象を巻き起こしたJ.K.ローリングの「ハリー・ポッターシリーズ」や、ダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチ・コード」などがあり、ロングセラーとしてお馴染みの作品が多くあります。

ノンフィクション

ビジネス書や、実用書、自己啓発、サイエンス、観光ガイド本などのことで、ベストセラーが生まれやすいジャンルだといわれています。ファッション、エンターテインメント、ニュース、経済など、対象となるジャンルが多岐にわたるのも特徴です。スペンサー・ジョンソンの「チーズはどこへ消えた?」などのベストセラーや、トマ・ピケティ「21世紀の資本」、ウォルター・アイザックソンの「スティーブ・ジョブズ」なども挙げられます。

出版翻訳者の仕事内容

出版翻訳者の多くはフリーランスとして仕事をしていて、出版社や編集プロダクションなどから依頼を受けて翻訳を行なっています。編集者と翻訳者が互いに意見を出して訳文のイメージを決めた後、翻訳者が翻訳作業を行うのが一般的な流れですが、キャリアの浅いうちは、ベテラン翻訳者の下訳を任せられることも少なくありません。

翻訳の納期は作品の長さや内容によっても異なりますが、多くの場合が3〜4カ月程度で、その期間に訳漏れや誤字脱字の訂正、表現の手直しなどが繰り返し行われ、本として出版されます。

出版翻訳者に必要なスキル

出版翻訳者として仕事をするためには、高い語学力はもちろん、書かれている内容やニュアンスを正しく理解する「原文を読み取る力」や、訳した文章を読者にわかりやすく伝えるための「文章の構成力」など、実に多くのスキルが必要とされます。

なかでも、「日本語の表現力」は対象となるジャンルや読者層によって文体を変える必要があるため、翻訳者の力が試される部分で特に重要なスキルです。同じ文章でも対象が大人と子供では使用する言葉や表現など訳し方が異なります。また、フィクションの場合、正しく翻訳するだけではなく読者が感情移入できるなど、出版物として面白いと思わせる内容に仕上げることも求められます。さらに、知らない言葉を調べるだけではなく、その国の文化や風習を知ることも大切です。高い「情報収集能力」を持っていることで、いろいろな雑学や知識を身につけることができ、結果的に訳文のクオリティも向上するといわれています。このようなスキルを効率的に身につけるために、スクールへ通う人も少なくありません。

プロになるためには

プロの出版翻訳者になる方法のひとつに、オーディションやコンテストへの応募があり、結果次第では翻訳の仕事が一気に増えることもあります。また、翻訳者が講師を務めるスクールで、その講師の下訳や人脈で仕事がもらえるケースもあります。受け身の姿勢ではなかなか仕事に結びつかないので、日々情報を収集し、積極的に行動することでデビューへの足掛かりをつかむ人が多いようです。

出版翻訳者の仕事では、訳書に自分の名前が載ったり、自分の言葉で人に驚きや感動を伝えることができたりと、他ジャンルの翻訳では味わえない様々なやりがいを感じることができます。出版翻訳者をめざすのであれば、チャンスを逃さないように日々スキルアップをし、情報の収集を心がけましょう。

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